症状別食養療法
ガン

【 症状 】
臓器、組織を構成する細胞が何らかの原因で突然変異し、非可逆的、自律的な過剰増殖を示すようになったものと定義される。非可逆的とは細胞が物理的、機能的に変化を起こしていくばかりで変化以前の状態に戻すことのできない状態をいい、自律的とは 正常組織にみられるような相互の関連性や調和が保たれず、癌細胞が独自に増殖する性質をいう。
ガンは、あらゆる細胞に発生する可能性があり、発生した部位によって胃がん、肺がん、乳がんなどの名前がつけられる。日本人に多いガンの特徴は下記の通り。 いずれも初期の段階では自覚症状がない場合が多い。

 肺がん:
  咳や痰が急に多くなったり、赤や茶色の痰が出る。風邪や肺炎のような症状が続く。胸や背中の痛みがあり、呼吸困難が起きることもある。
 胃がん:
  胸焼け、げっぷ、食欲不振、吐き気、胃痛など。他の胃腸障害と区別がつきにくい。
 大腸がん:
  血便、排便異常、腹痛など。
 乳がん:
  乳房のしこり、ひきつれなど。自己検診が可能である。
 子宮がん:
  子宮頚部にできる頚ガンと奥の子宮体部にできる体ガンがある。不正出血、おりものの異常など。

【 対策 】
現代医学では外科手術、化学療法(抗ガン剤の投与)、放射線療法を行うが、これらの治療方法は、ガンの進行具合によって適応 できなかったり、副作用が伴う。玄米菜食を実施し、食生活の改善を行うことで体質を改善し、根治させることが肝要である。

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【 食べるべきもの 】
 1.血液細胞を良質にし、血液循環とリンパ循環を促進させる陽性食品
 2.ミネラルバランスを整えるもの
 3.腸内環境を整え、代謝を高めるもの
 4.自律神経を安定化するもの
 5.ホルモンバランスを整えるもの

 例)
  そば、黒胡麻、自然薯、ごほう、蓮根、人参、梅干、黒焼玄米、梅醤番茶、三年番茶、塩、味噌、醤油…陽性食品
  黒キクラゲ、ひじき、わかめ、あらめ、昆布、のり、青のり、もずく、ふのり…ミネラル豊富
  味噌、醤油、浜納豆、もろみ、糠漬け、甘酒…脳内環境を整える
  ユリ根、なつめの実、ニラ、ねぎ、わけぎ、あさつき、のびる、玉ねぎ、らっきょう…自律神経安定化
  葛、タンポポ、かばちゃの種、よもぎ、白胡麻、山芋…ホルモン安定化

【 食べてはいけないもの 】
 1.身体を冷やし、代謝を低下させるもの
 2.免疫システムを低下させるもの

 例)
  加工度の高い食品…ハム、ソーセージ、ちくわ、かまぼこ、インスタント食品、レトルト食品、ソース、マヨネーズ、ケチャップ、菓子
  動物食品…肉、魚、海老、かに、たこ、いか、牛乳、乳製品、卵、卵製品
  精製糖類…白砂糖、グラニュー糖、氷砂糖、ザラメ、乳糖、ブドウ糖、果糖、還元麦芽糖、人工甘味料
  精製穀類…白米、白小麦粉、白大麦
  酸化脂質…煮干し、魚干物、干し海老、揚菓子、ラーメンなど
  強陰性食品…ナス、トマト、ピーマン、オクラ、じゃがいも、たけのこ、きのこ(生)、唐辛子、わさび、コショウ、辛子、カレーなど

【 効果的な成分と、その働き 】
  ●プロゼロニン・・・細胞修復、鎮痛、免疫力向上。
  ●フラボノイド・・・ガン細胞の増殖を抑制し、死滅させる。
  ●タキソール・・・抗腫痢活性成分。ガン細胞を死滅させる


【 参考料理 】
 ミネラルの多い海藻と根菜
  油の代わりにだし汁を少々入れて炒める。玉ねぎは甘味を引き出すためにひとつまみの塩を振り、よく炒めるのがコツ。

  材料(4人分):
   乾燥あらめ40g、玉ねぎ250g、人参8Og、油揚げ1枚、蓮根3cm、生姜15g、白胡麻(炒って切る)少々、
   塩・醤油適量、ごま油小さじ1、昆布だし汁約1カップ、絹さや4本(サッとゆでて斜め切り)

  作り方:
   玉ねぎ、人参は千切りに、蓮根は大きさを揃えて薄切りにする。
   油揚げは油抜さして細めの短冊切りにする。あらめは水で洗い、水気を切っておく。
   フライパンに油を入れ、玉ねぎ、油揚げ、人参、戻したあらめの順に炒める。
   だし汁を具の2/3の高さまで入れて、柔らかくなるまで煮る。
   塩を加え、醤油を回し入れて生姜汁を混ぜこみ、絹さや、白胡麻を散らす。

 献立例)
  朝食:
   玄米粥、鉄火味噌、味噌汁(昆布だし汁、ユリ根、わかめ、ニラ)
  昼食:
   ねぎ味噌入り焼きおにぎり(焼海苔)、三年番茶、人参のグラッセ(蒸し煮し、切胡麻を散らす)
  夕食:
   玄米ご飯、清し汁、ぎせい豆腐(いんげん、ユリ根、人参、黒きくらげ)、蒸し蓮根のもろみ和え




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